厳寒のドイツより
僕は今、ドイツに居ます。
こちらに来てしばらく経ったので慣れてはきましたが、とにかく毎日寒いです。
この国は国土のほとんどが内陸部のため暖流の影響を受けず、更に北に位置する英国や北欧諸国よりも気温が低いぐらいです。
チェコ寄りの東部から今は南部へと移動してきましたが、地形上南部の方がむしろ寒く、都市であるミュンヘン(ミュニック)でさえ昼間でも氷点下の日が多く、夜ともなればマイナス15度前後まで冷え込んでいます。
現在はアルプスに近い辺りにいるので、なおさらです。
積雪は氷のように固くなり、屋根からは1メートル位の氷柱(つらら)が何本も垂れ下がっています。
こちらへ来てから手袋をもう一つ買い、二重にはめているにもかかわらず、夜景を見るころには指先は凍え顔は痛く感じるほどです。
そんな具合ですから、普段のように野外でゆっくりスケッチをすることができず、絵の制作には困難な状況です。
……が、しかしです。
“この季節ならではの美しさ”に感動しています。
どんなに寒かろうが不便だろうが、この美しさにはかなわないと思えるのです。
(もちろん、他の季節にも同じようなことが云えるのですが……)
日々、この土地柄、この気候だからこその光景に出会うことができ、これをまた近いうちに絵で表現してお届けできたらと思います。
TVの天気予報を見ていますと、南から暖かい風が入ってきて明日からは少し楽になりそうです。
この後は更に南下を続けイタリアまで足をのばし、春を見つけようかなと思います。
とり急ぎ近況まで。
笹倉鉄平