京都・高台寺での個展
京都の中でも、いわゆる”京都らしさ”濃い景観が多い東山に在り、豊臣秀吉の正室である北政所・ねねが夫の菩提を弔う為に創建した名刹、高台寺。
その書院をお借りして開催した「京都・フィレンツェ/光の情景画展」を、先日無事に終えることが出来ました。
お寺の中、タタミの上での展覧会・・・様々な点で通常の展示とは異なる環境と風情の中、画家人生初の経験でしたので、喜び・不安・緊張などが入り混じる貴重な12日間となりました。
今回の展覧会は”京都・フィレンツェ姉妹都市提携50周年”の記念事業の一環として、有難くも両市の後援を得て開催して頂きました。
そして、町に宿る精神のようなものがどこか相通ずる二つの古都の、それぞれに美しい風景を、私なりの敬意と愛情をこめて描いた”光の情景”を展示致しました。
通称”二年坂・三年坂”へと続く人気のある観光ルート上にも当たる高台寺ですので、沢山の方にご覧頂くことが出来ました。
全体の印象としては、日本人の方6割、アジアの国々の方3割、欧米の方1割、ぐらいの比率だったようです。
外国人観光客の方々にも、京都とフィレンツェの関係を知って頂き、また京都の情景画を通して日本の美しさや独自の感性が、少しでもお伝え出来ていたなら良いのですが・・・
また、お寺の閉門後に開かれましたオープニング・レセプションには、京都市長の門川様やイタリア総領事ロンバルディ様、建仁寺派管長でいらっしゃる小堀泰巖猊下、他にも市や文化交流に関わっていらっしゃる多くの皆さまにご列席を賜りました。そして、光栄にも絵の感想やありがたい応援のお言葉を頂戴し、大変嬉しく心に刻ませて頂きました。
そういった様子は、今後年内に予定を致しております、当該展示内容を再現する巡回個展にて、ビデオで見て頂けるようにと考えております。
とにかく、”常ならぬ”展覧会が無事終了し、ようやく肩の荷を下ろしております。
笹倉鉄平