※環境問題への取り組みの一環として、作品リーフレットを電子化いたしました。
ご家庭でプリントアウトしていただくことも可能です。
しかしながら、絵柄を再利用したり販売利用したりする行為は、著作権の侵害行為となりますのでご注意くださいませ。
久しぶりにパリの街を訪れた際、懐かしい場所を巡り歩いた。
その一つが、いつか絵に描きたいと思っていたパッサージュ(※)、
「ギャルリー・ヴィヴィエンヌ」。
1823年の設計で、古き良きパリのノスタルジーが感じられる。
今迄にも幾度となく歩き、その度に描こうとしたが、
自分なりの閃きやストーリー、表現のイメージが見い出せず、
スケッチばかりが溜まる…そんな場所。
今回は、夜の8時頃にこのパッサージュを通りかかった。
夜間は閉じてしまう、静かな鉄製門扉の入口前。
男性が一人佇んでいるのと、スクーターが一台停まるのみ。
それは、少しばかり寂しげな印象だった。
だからこそ… だったのか、その時にようやく
小さな物語が、ふわりと目の前に思い浮かんだ――
門を挟んで両側で営業するビストロのテラスには、
思い思いに夜を楽しみ、賑わう人々を…。
人待ち顔の男性と、スクーターは
“未だ待つ人”と“待ち人来る”を描く要素として…。
街角の灯りに包まれた、パリらしい光景として描いてみた。
背景や状況、人々の会話を、自由に想像してもらえますように。
笹倉鉄平
※パッサージュ:ガラス屋根のある通り(≒アーケード)。
「額付き画像」「価格」の確認、また「購入希望」のお客様は
「Teppei Sasakura Office, Inc. オンライン・ショップ」 へ