新しいDVD作品集が

「絵を描いている様子を一度でいいから見てみたい」といったお声を、これまで色々な方から伺いました。
ただ、これがなかなかに難しいことで・・・

未だかつて絵を描いている時に、自分以外の誰ひとりアトリエに入ったことは無く・・・それは一重に、キャンバスを覗き込まれるわけでなくとも同じ空間に誰かが居るという状況だけで、絵の世界に集中出来なくなってしまう、からなのです。
我ながら「鶴の恩返し」状態だなぁと(笑)自覚しています。無論、何かに変身して描いているわけではないのですが、とにかく大苦手なのです。

そんな中、昨年「両手ひろげて」という、自身の経験の中でも一番大きな作品を描くにあたり、ふと思い至りました―――
作品の途中段階の画面というのは、自分以外の誰も目にすることが無い。つまり、途中で大きな変更をしたり、思いもよらない色彩の変更を加えたりした時など、記憶も記録も痕跡もなく完成した絵だけが全てになる。大作というのは制作期間も長いので、その紆余曲折を一度お見せして楽しんで頂くのも良いのかもしれないし、自分の備忘録にもなるなぁ・・・そうか、昨今のビデオカメラは、素人でも高画質でそれなりに撮れるのだから、三脚を立てればプロや他人に頼む必要もないではないか、と。

油彩「両手ひろげて」制作中・・・


そんなこんなで、「両手ひろげて」描き始めの段階から日々、取り掛かって暫くの間と筆を置く少し前に、少しずつではありますがビデオをまわしてみました。これならば制作の邪魔にはさほどならず、マイペースで撮り貯めてゆけました。

更には、その無造作に撮った制作映像を、現在新たに製作中のDVD作品集の片隅に入れて頂けることになりました。
プロの方(前作でも見事な映像を作って下さった、シンフォレストの工藤氏)に編集を依頼したその映像は、自分で観ると大変興味深く、延べ4カ月程かかった絵があり得ないスピードで完成してゆく様子に、不思議な爽快感を覚えました(笑)。

上記制作シーンは、新しいDVDに「特典映像」(約8分半)として収められる予定で、メイン・パートは、勿論"作品集"です。
5つの大きなテーマで"章"を設定し、近年の作品の中から各章のイメージに合ったものが収められているのですが・・・縦長の絵は、鑑賞頂くテレビ等の画面がかなり横長で、左右に極端な余白が生じる為、入れることが出来ませんでした。

それでも、動画メディアであるDVDには、画集の良さとはまた違った楽しみ方がありますし、音や音楽が添えられた一つの美しい"流れ"として魅力ある構成に作って下さっていると思います。

あ、文章で説明するよりは、以下のリンクから紹介映像をご覧頂く方が分かりやすいかもしれませんね・・・

笹倉鉄平


<スタッフより>
当DVD作品集の販売についてのお知らせは、アートテラスHPにてご案内させていただいております。
(2018年5月22日より発売を開始いたしました。)

2018年05月09日