25年が経ちました

暑中お見舞い申し上げます。
猛暑が続いたり台風が来たりと、目まぐるしい天候ですが、皆さま恙なくお過ごしのことと存じます。

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今からちょうど25年前の夏。
イラストの仕事を自ら辞して、画業に専念してゆこうと一大決心をしました。

当時、広告・出版物・パッケージなど多岐にわたるイラストの仕事をしており、休みの日も取れないほど忙しい状態でした。
イラスト(職業としての)というのは多くの場合、発注者サイドの意図やイメージを具現化して描いてゆくものの為、真に自身の"描きたいもの"は描き切れずにおりました。

そうやって、心の片隅に徐々に蓄積されていったイメージは、仕事の合間々々の短い時間では"絵画"として仕上げることは難しいですし、また「今、専念してそれらを描かなければいけないのではないか?」と、強く感じて転身を決意したのです。

勿論、「画家」という道を選ぶことへの先行きへの不安はありました。
それでも、若さの勢いもあったのかもしれませんし、「描きたい」という強い気持ちが、数々の不安をも押し流したのです。

それからは、もう無我夢中の状態で・・・絵の制作を中心とした日々が瞬く間に過ぎてゆき、結果として25年が経っていました。

先ごろ、サイン会へ親子お二人でいらして下さったお母様から「初めて先生の絵を観た時、この子はお腹の中にいたのですが、今度結婚するんです」と伺い、こっそりビックリしておりました。
時の流れの速さと重みを改めて実感致しました。


長きに渡って、多くの方々に絵を観て頂き、応援して頂き、活動をも支えて頂き・・・
こうして今も、絵を描き続けていられることに感謝を覚えずにはいられません。

当時胸に抱いた夢を見失うことなく、より皆さまに楽しんで頂ける絵を描き続けることを目標にして、今後も精進してゆきたいと思います。

画業25周年記念作品「ユトレヒトの花束」を描いた、オランダ・ユトレヒトの街で

笹倉鉄平

2014年08月08日