アトリエから 2019一覧

猫の名前も世につれて・・・

「ロメオのいる花屋」という新作の画像が、先日アップされましたが・・・
タイトルにまでなってしまった、一匹の猫の名前"ロメオ"。その後、なんとなく興味がわき、イタリアで人気の高い猫の名について、Net上のランキングで少しだけ調べてみました。

知人が言っていた通り"ロメオ"は、ヴェローナの町でのみならず大変人気のある名で、なんとイタリア全体のランキングで1位だった年もありました。現在は、男の子なら"バーチョ"や"ボーノ"、女の子なら"ドナテッラ"や"アドリーナ"等が多いらしいです。

<猫を描いた超小品「ジャンプ!」2018年 油彩>

ならば「日本の猫の名は?」と思い立ち、ちょっと調べてみました。昔は、我々世代には馴染み深い"タマ""ノラ"ミケ""トラ"等が多かったようですが、今(2018年)は、オスでは"レオ""ソラ""マル"、メスでは"モモ""ハナ""ミケ"等だそうです(←ランキングや集計の結果も様々にあるようですが・・・)。

日本では、江戸時代になり平和な世になると、猫も暮らしやすかったのか爆発的にその数が増えたらしく、一大猫ブームが訪れたのだとか。猫を飼っていた絵師も多く、歌川国芳らの猫の絵は有名ですが、浮世絵などにも多く登場しています。

今も昔も"ミケ"という名前が、不動の人気ということに少々驚きましたが・・・昔の日本にいた猫のほとんどが、三毛猫であったらしい、と聞けば納得です。猫の種類や名前その流行にも、時代やお国柄が反映されるのですね。
(日本で子供の名前の人気が、年とともに変化し続けているのと似ているのかもしれませんね)

そんなことを思いつつ、更に気になって「中国ではどんな名前があるのだろう?」と見てみると・・・"豆豆(ドウドウ)"や"咪咪(ミィミィ)"といった、何となくパンダっぽい印象(私感)です。また、"黒黒(ヘイヘイ)"や"小白(シャオパイ)"等もあり、どんな猫なのか想像しやすく見た目で名付けられているのは、日本の"ミケ"の感覚にも通じているような・・・。

いずれにせよ、ちょっと調べてみると次々興味がわいてくる"名前の話"でした。

笹倉鉄平

 

2019年02月08日

新しい時代、令和を迎えて

ここ暫くの間、大きい作品に取り組んでおりましたが、少し前にようやく仕上がり・・・その後すぐに、そこそこ(?)大き目の作品に取りかかっております。この十連休は、様々な形で話題となっていましたが・・・私は普段通り、制作の日々でした。
そんな中、時代が平成から令和へと、穏やかにかわりました。

平成元年に制作し、初個展に展示された懐かしい作品です。


私事で恐縮ながら・・・私にとっての平成は「=(イコール)画家」の時代でした。つまり、正に平成のスタートとほぼ同時に画家として活動を始めて――転身の決断から、デビューして無我夢中で描き続けて――現在に至った30年余りだったのです。
"画家・笹倉鉄平"として描いた一枚一枚が生まれ積み重なり、そこから繋がり広がった活動やご縁からの賜物が詰め込まれた一時代でもありました。

その間、多くの方々から、いろいろな形で応援・支援を頂きまして、こうして現在も創作活動を続けることが叶っております。
改めて思い返しましても、本当に、本当に、有難いことです。

そんな皆々様に対しまして、少しでも御礼の気持ちをお伝えしたく、お応え出来ることは何だろう?と、つらつら思い巡らせてみるのですが・・・一画家としては、やはり「良い絵を描くこと」それ以外に無いのではなかろうか、という想いに至ります。

「この絵を観ることが出来て良かった」「この絵を観に来て良かった」と感じて頂ける作品を目指して創作すること。
温かで幸せな気持ちを心に留め残す絵、希望の光を感じて頂ける絵、を元気で一枚でも多く描き続けてゆくこと。
令和に歩み出すにあたり、そんな志を胸に刻み直すのでした。

笹倉鉄平

2019年05月07日

少々ご無沙汰しておりました…

令和となって早3カ月近く、既に7月も後半。夏休みの声を聞く時節となってしまいました。
ご無沙汰を致しておりました間、「やわらかな休日」という作品にかかりきりで…その後もすぐに次作の制作にとりかかるべく準備を進め、と相変わらずな日々を過ごしております。

また、その間には銀座と札幌で展覧会もございました。足をお運び頂きました皆さま、本当にありがとうございました。温かい応援のお声を頂戴致しましたことへも御礼申します。

*     *     *

さて先日、耳を疑うような事件、京都アニメーションさんへの放火火災事件が起こりました(昨今、そんな類の事件が頻発しているのも悲しいことですが)。

日本のアニメーション創成期に子供時代を過ごし、「鉄腕アトム」や「鉄人28号」等々、絵と音楽で物語がつづられてゆく作品の数々を観て、夢や勇気の種や感動を沢山もらって育ちました。大人になってからも、多くのアニメーション作品から様々な形の感動をもらっています。

また、作り手の方々の静かな情熱を感じる度、その姿勢にも心打たれ、共感するものも感じてきました。
それだけに、今回の事件にはやるせない悲しみと悔しさが、収まりません。

京都アニメーションの方々も(アニメーション製作者の皆さんがそうであるように)、それぞれに子供の頃からどれだけ沢山の絵を描く練習や勉強を積み重ねてらしたことでしょう…また、製作の現場でもコツコツと丁寧な仕事をしてどれほど汗を流してこられたのか…その努力を想像するだけで、胸が痛くなります。
一個人の怒りの感情が発端と報道される今回の事件…あまりにも理不尽で、言葉を失うばかりです。

事件で犠牲になった方々、負傷された方々、心を痛めた関係者の方々…皆さんの努力や想いの結晶である素晴らしい作品の数々は、これから先も沢山の人々に感動を与え続けてゆきます。今、日本人のみならず世界中のファンがこの悲報に触れて、京都アニメーションさんへエールを送っています。大勢のクリエーター、アーティストも同様の想いかと思いますが、私も"絵と想像"に携わる一人として…応援の気持ちと心からの哀悼を表します。

笹倉鉄平

2019年07月22日

暑中お見舞い申し上げます

「オステンド浜」1996年制作


暑中お見舞い申し上げます
令和元年 盛夏


東京・丸の内の丸善での展覧会が、7月29日に閉幕致しました。
今回のサイン会では、私の作品を"初めて知り、初めて観た"という方と多く出会いました。そんな方々にも喜んでご鑑賞頂けましたようで、新鮮な嬉しさもございました。
暑い中、会場に足をお運び頂きました全ての皆さま、ありがとうとざいました。

さて、通常より遅くはございましたが、各地でようやく梅雨明けを迎えたのは良かったのですが、いきなりの猛暑。体が追いついてゆけない気が致します。
この後、しばらくの間は猛暑・酷暑が続く予報です・・・熱中症など体調を気にしながらも、元気に夏を楽しみたいですね。
私はと言えば・・・もはや毎夏の恒例となりつつある、"猛暑中に冬景色を"描いて・・・私なりの暑気払いを楽しもうと思います(笑)。

笹倉鉄平

 

 

 

2019年07月31日

犬や猫の姿に癒されて…

名古屋の松坂屋にて開催されておりました「犬・猫に癒される風景画展」には、猛暑にも関わらず多くの方に足をお運び頂き、ありがとうございました。

昨年の6月、銀座のセントラルミュージアムを皮切りに、大阪、横浜、札幌、そして名古屋と回を重ねて参りました"犬・猫に癒される風景画"展。敷居が高いような雰囲気を持たれがちな絵画の世界を、少しでも身近で楽しいものだと感じて頂けますように…そういったきっかけ作りをしてみたいと考えてスタートした展覧会でした。

以来、おかげさまで各地にてご好評頂きながらも…同企画のラストを飾りますのが、今般発表になりました大丸東京店での展示です。 <個展情報頁へ

来年からは、新たな趣向の展覧会を行いたく、色々と考え始めているところです…

 

最新作「シャペルリー(部分アップ)」


さすがに朝晩だけは勢いを削がれてきた暑さに、季節の移ろう気配を感じはしますが、まだまだ油断出来ない天候です。体調には気を配って頂きつつ、豊かな"芸術の秋"を皆さまと一緒に迎えたいものです。

笹倉鉄平

2019年08月27日

質問にお答えします Part.11

去る9月18~24日の大丸東京店と、同月25~30日の大丸梅田店にてそれぞれ開催の展覧会へは、多くの方にお越し頂き、大変嬉しく存じました。ご挨拶が遅くなってしまいましたが、ご多用の中、足を運んで下さった皆様へ御礼申し上げます。

また、この度の台風15号・19号通過にて被災された方々とご家族の方々へ、心よりお見舞い申し上げます。皆さまの安全と、被災状況の復興、そして日々の生活が1日も早く平穏へ復することを、祈念しております。

*     *     *

さて、「質問へお答えします」コーナーも、回を重ねること11回目を迎えました。
今回は、お子様からのお尋ねにお答えしたいと思います(全て"ちいさな絵画館"でのアンケートより。質問をお寄せ頂いてから、お時間が随分と経過してしまい、お詫び致します)。
※尚、質問は全て原文のまま、お尋ね部分のみを抜粋して掲載させて頂きました。

まずは、小学生の女の子から以下3つの質問がございました。


Q.1 何色が好きですか。

A. 「〇〇色です」と、ひと言では答えられないくらい、好きな色が多くて難しいのですが・・・
強いて言うならば、絵の具の緑色そのものよりも、自然の中に在る様々な緑の色、が好きです。


Q.2 いつから、こんなすてきな絵をかけるようになったのですか。

A. ありがとうございます。"すてきな絵"と感じて頂けたことが、とても嬉しく何やら照れくさい気分です。さて、改めまして"いつから?"という観点で振り返ってみたのですがが・・・
勿論、子供の頃、小学生くらいの頃には、自分でも上手に描けているなどと思えませんでしたし、自らの絵をそういう目で見たこともありませんでした。とにかく絵を描くことが好きで・・・夢中でずっと描き続けているうちに、大人になって・・・いつの間にか、周りの人たちが僕の絵を「好き」と言って下さるようになった・・・という感じでしょうか。
ごめんなさい、正確に"いつから"という意識は全く無いですね・・・(汗)。


Q.3 作品に、ねこがかいてあるのが多いのですか

「ラ・メゾン・ド・ノルマンディー」1997年 アクリル


A. 初めて"ねこ"を大きめに描いたのは「ラ・メゾン・ド・ノルマンディー」で、20年以上も前のことでした。それが自分でも気に入り、その後、旅先で猫の姿を見かければ、スケッチしたりするようになりました。偶然の出会いの中で、描かずにはおれないような猫も多く、そんな時は迷わず絵に登場させたり、度々隠れた主役にもなってくれます。
ただ・・・絵の中に登場している数としては、犬の方が多いと思われます。

*     *     *

次は、幼稚園生の男の子から。

Q.4 ひかりわどうやてかくの(=光はどうやって描くの?)

んんん・・・難しい、どうやってお答えすれば良いのやら・・・
ある意味、これは僕自身が常に自身に対して問いかけながら描いている、深ぁい質問です(苦笑)。
いまだに"光をどうやって描こうか"と、毎作ごとに頭を悩ませているのですから・・・
勿論、このお子さんは、そういう意味で尋ねているのではないことも分かるのですが・・・何だか、ドキッとしてしまうほど真っ直ぐな質問でした。
具体的にどうやって描くかは、画家さんによっても、技法によっても、様々に違った方法があります。
例えば、「影を描く」や「光が周りへ及ぼす影響を描く」等々ですが・・・誰もが分かるように(特にお子さんに対して)、言葉で説明することは、僕にはあまりにも難しくて・・・(汗)
ちゃんとお答え出来ず、ごめんなさい・・・降参です。

というわけで、最後がヨレヨレな回答で申し訳なく、ふがいなく思いつつ・・・
お子様からの質問というのは、純粋でストレートなだけに、大汗をかきまくる結果となりました。

毎度のことではございますが、最後に・・・
メール・お手紙・アンケート等にて、貴重なお時間を割いて頂き、絵の感想/メッセージ/質問を頂戴し、本当に有難く思っております。個々へのお返事はなかなか難しいのですが、頂きましたもの全て拝読し、絵を描く為のお力をもらっております。この場を借り致しまして、御礼申し上げます。

笹倉鉄平

2019年10月21日

フランス・ブルターニュ地方から

先日から、十数年ぶりにフランス・ブルターニュ地方を訪れています。前回は春でしたが、今回は晩秋。受ける印象は、ずいぶん違って感じます。


レンヌ旧市街で見かけた、この地方らしい柱飾りやサインなど、気に入ったものを幾つか…


朝夕の気温は3〜5度ぐらいしかなく、屋外での制作には寒さがこたえます。
それでも、良い面もあります。午後5時半頃には、陽が沈んで夜景となりますが…まだ色々なお店が営業中で照明が灯っていることです。逆に夏は、夜景の時間になると、レストランやホテル以外ほとんど灯りは消え、真っ暗になってしまいます。ですので、昼間にお店などの中を観察しておいて、絵には想像で、照明などの光を描いていくのです。

そんな理由もあり、今回は主に、夜景を想定して来ました。ただ、この地方は雨が多いことが難点で…この後も天気を考慮に入れつつ、上手に頑張ってゆこうと思います。それでは、また。

笹倉鉄平

2019年11月15日

そろそろ日本に戻ります

今、長距離電車の移動中に、これを書いています。

今回の旅でも「心揺さぶられる情景」に出会うことが出来ました。そこで絵として表現したいものを得られ、それが何よりの収穫です。
多くのスケッチや浮かんだイメージを具体的にまとめたり…と、そろそろアトリエに戻りたい気持ちになってきました。

ヨーロッパを訪れて→美しい場所を探し→写真に撮り……と、そういった“取材“で、絵は描けるものではありません。
だからこそ飽きること無く、こうして長い年月描き続けてこられたのだと思います。

この歳になっても、毎度のように絵の難しさを思い知らされ苦労しますが、その一方で絵を描く喜びも教えられている様な気もします。


車窓には、徐々に葡萄畑が増えてきて…     ボルドー ・サンジャン駅に到着です。


一昨年の冬に旅したときには、終盤に風邪で高熱を出してしまいましたが、今回はなんとか(途中あやしい感じでしたが…)無事に乗りきれそうです。
今のところ飛行機も大きな遅延なく運航している様ですし、予定していた日程通りに帰国できそうです。
では、近いうちに。

笹倉鉄平

 

2019年11月28日