アトリエから 2017一覧

ポーランドから

ポーランドへと移動してきました。
昨年の初夏に訪れた時、ここには古き良きヨーロッパの香りが残っていて嬉しくなり、次の機会には、冬景色を是非見てみたいと思っていました。
そんなわけで…クリスマス・アドヴェントの季節。街々に特設されたクリスマス市は夜まで賑わっています。クリスマス用品だけでなく、グリューワインやポーランド独特の食べ物を出す小屋も多く見かけましたので、少しだけココにあげてみます。"インスタ映え"する様な画像ではありませんが(笑)。


まずは国民食とも言われている「ピエロギ」。もっちり分厚い皮の餃子の様な物で、中身は肉やチーズ、キノコや野菜など色々とありました。

 


次は「オスツィペク」。山羊のチーズで出来ていて、焼きたてをクランベリーソースで頂くのが一般的だそう。珍味というか、ちょっと独特の味でした。

 


そして大好きな「クルトシュ」。ハンガリー生まれの筒状の焼菓子なのですが、ここポーランドでもチェコなどでもよく見かけました。外はカリッ、中はフワッとした上品な甘さのパンケーキの様なお菓子で…美味しいものは割と何でも入ってくる日本で、どうしてコレが無いのか…ちょっと不思議に思ったりします。

以上、久しぶりに絵とはまったく関係の無い話題にて失礼しました。

笹倉鉄平

2017年12月12日

スイスから

もう12月!なんて早いのでしょうね。
絵を描いていると、1日はアッと言う間に終わってしまうのですが…今年は特に早く過ぎた様に感じます。


さて今、冬らしい美しさを求めてスイスに来ています。
ここのところ最高気温すら 0度前後で、仕事柄ほとんど一日中屋外にいるものですから、寒さが段々こたえてきます。そのため、近くの店の中で暖を取らせてもらったり、カフェで手を暖めたりして凌いでいます。
けれども"心動かされる光景"に出会えると、絵のイメージが湧きあがり、体まで温かくなります。
美しい感動に出会える事を願いつつ、もうしばらく旅を続けます。

笹倉鉄平

2017年12月04日

今まで訪ねた町の中で、最も・・・

9月の東京大丸に続き、今回の心斎橋や盛岡での展覧会へも多くの方にいらして頂き感謝々々です。
特に、こちらの頁にも前回書いておりました新作の大きな作品「両手ひろげて」に関し、"これを見に来ました"とおっしゃって下さる方が予想以上に多く、サイン会の時に色々ご感想をお伺いでき嬉しく思いました。

先日のイヴェントでも「両手ひろげて」の裏話的なお話をさせて頂いたのですが・・・今回は、その時の話題の一つを、もう少し詳しく書こうと思います。
以下は、この絵の舞台、英国コーンウォール地方の小さな港町パドストウでの、余りにも印象深かった個人的幸せ体験話です・・・

「両手ひろげて」には、十数匹の犬を、小さいながらも描いておりますが・・・実は、実際にはもっともっと多くの犬たちが、小さな町を闊歩していたのです。特に土曜日は、何だか物凄い状態でした。
小さな町とはいえ、イギリスでは新鮮な海の幸のグルメタウンということで大変有名だそうで、週末には大勢の人々が(公共交通機関の便がとても悪い為)車で押し寄せるのです。しかも、そのほとんどが"家族の一員"たる飼い犬を連れて。

土曜日の午前10時をまわった頃からでしょうか、街はずれの大きな駐車場から犬連れの人達(更にかなりの比率で2~3匹連れ)が、ぞろぞろぞろぞろ・・・町の中心の方向へ、のんびりと歩いてやって来ます。そして、あれよあれよと言う間に、どこもかしこも犬連れの人々で埋め尽くされてゆきました。小さな町のこと、通りは狭く、歩く範囲もそこそこ限られていますので、角を曲がっても、町の奥へ向かっても、埠頭の反対側へ行っても、右を見ても左を見ても振り返っても、常に視界の中に10匹ほどの大小様々・色々な種類のわんちゃん達がクンクン、ウロウロ――犬好きの自分にはにかなり嬉しい状況でしたが、そのあまりの多さについ笑い出してしまったほどでした。

<土曜日の港町パドストウ。この様なシーンが延々と町中に・・・>


確かに、長閑で微笑ましい風景ではございましたが・・・これを事実として絵に描くとなると、話は別でした。
下描きの折には、実際の数ほどの犬を描き始めてみたのですが、逆に不自然さを感じてしまい、実際にいた数よりは大分少なく、違和感を覚えない数に調整して描いてあるのです。

ただ、今まで旅してきた中でも、いわゆる"人口密度"ならぬ"犬密度"がこんなにも高く、一時にここまで沢山の犬達に会った経験は初めてのことで、何だかとても印象に残りました。
今度は是非、"猫密度"高い町にも出会ってみたいものです。

笹倉鉄平

2017年10月23日

画歴最大の作品って?!

先日「両手ひろげて」という作品が発表されましたが、これまでに私が描いた絵の中で、最大サイズ(横幅181cm、縦65cm)になりました。
昨年9月、イングランドで出会って心動かされた景色を"自分の絵"として表現する為には、両手をめいっぱい広げる程に大きなキャンバスが必要だったのです。

本年年頭に「一年の計は元旦にあり」とばかりに、それなりの決意を胸に下絵にとりかかってから、かなりの時間と体力・精神力を以って制作してきました。そしてこの夏、ようやく自分の思うイメージで描き上げることが出来ました。
また、この年齢になって最も大きな作品づくりに挑戦する、ということ自体に何か意義があったかもしれない・・・筆を置いた今になってからジワリと、一念発起して良かった、という想いも沸いて参りました。


30~40代の頃に、比較的大きな作品を何作かアクリル絵具で描いておりましたが、当時、画廊さんと契約をしていた事情などもあり、現在その頃の原画たちは私の手元には無く、自由に展示することも出来ません。今後、(新作としてではありますが)大画面の作品をご覧頂くことが叶い、とても嬉しく思っております。

横幅がかなりありますので、観て頂く方にとって、絵の世界に"入りやすい"作品ではないかと思います。端から目で追いながら、たくさん描き込んだ人物や犬などのドラマ等も併せてお楽しみ頂きつつ、皆さまにゆっくりご鑑賞を頂けましたら、制作中の労など吹き飛んでくれることでしょう。

笹倉鉄平

 

2017年09月08日

残暑お見舞い申し上げます 2017

立秋・お盆と過ぎ、それでもまだまだ暑い毎日ですが・・・
残暑のお見舞いを申し上げます。

先の土曜・日曜と、7年ぶりに開催されました名古屋での個展のサイン会へ行って参りました。
そんな暑い最中に、2日間とも本当に多くの方にご来場を頂き、ただただ感謝でございました。
「久しぶりに名古屋で作品を鑑賞出来、嬉しかったです」というお声も予想以上に多く、恐縮でした。また、「初めて観ました」という方にも、喜んで頂けましたようで・・・皆さまの笑顔から元気を頂戴し、私自身としては暑気払い効果もございました。
お暑い中、足を運んで頂きましたこと心より御礼申し上げます。
取り急ぎ、ひと言御礼まで。

9月に入れば、もう少しは過ごしやすくなるのでしょうか?
先週位から、いわゆる”極楽のあまり風”を感じる瞬間も、ほんのたま~にですがございますし・・・

笹倉鉄平

2017年08月29日

暑中お見舞い申し上げます 2017


暑中お見舞い申しあげます

2017年盛夏

 

またまた暫くご無沙汰を致しておりました。
先日、随分前から取りかかっておりました作品がようやく仕上がり、また、その合間々々で描き始めておりました小品も何枚か完成し、ようやくひと段落しております。
フゥ~っと一息ついて、気づけばもう8月――毎度同じようなことばかり申しておりますが――嗚呼、なんと早いのでしょう!!

◇        ◇        ◇

ついこの間も、カナダで"地球は大丈夫なんだろうか?"と、天候・気象のことが思わず気がかりになったものでしたが、先月来、日本でも各地で集中豪雨や洪水被害が後を絶たず、ニュースで見る度に心痛みます。
被災された方々へ、この場をお借りしてお見舞いを申し上げます。一日も早い復興と安寧な日常生活が戻られますこと、祈っております。

そんな想いも込めながら、心安らぐ絵をお見せできますよう、また新たな作品に取りかかろうと思います。

笹倉鉄平

2017年08月01日

旅して、歩けば・・・

天候変化の大きかった北米の旅から、体調を崩すこともなく無事に・・・というか、むしろ元気いっぱいで帰って参りました。
出発間際はアトリエに籠る日々でしたが、旅の間、本当によく歩く生活が続いていたからかもしれません。

職業柄もあり、平素は運動不足に陥りがちです。ところが旅に出ますと、ほぼ終日出かけておりますので、スマホの万歩計は軽く一日一万歩を超え・・・時には二万歩を超えることもあります。

以前から、自身にとって旅は、二次的にも色々と良いことが多いと実感はしていたのですが・・・年齢を重ねるにつれ"歩き回る"という取り立てて意識していなかった部分が、健康にも大いに寄与していることに近年気づきました。

今回カナダでは、特にカントリーサイドを歩き回る機会が多くあったせいか・・・
森林公園内のジョギングコース脇でアライグマと目が合いましたし、朝の散歩に外へ出れば、すぐ道路脇の溝に未だ幼い子ギツネが4匹も、さも当たり前のように歩き回っているシーンと出会ったこと等も印象に残りました。

じゃれ合う兄弟キツネ4匹のうち2匹。人に対する警戒心も低いようです。


・・・こんなにも近い距離で、"野良のキツネ"(笑)を見かけたのは初めてな上、愛らしく遊ぶ姿に心癒され、とても得をした気分になりつつ、長い間眺めておりました。

    *        *        *

そろそろ始まる銀座での展覧会に合わせて戻って参りましたが・・・
思えば、新しい画集が発刊されて未だそんなに時間は経っておりませんでした。画集のご感想なども、またお聞かせ頂けましたらとても嬉しく思います。

笹倉鉄平

2017年06月09日

カナダから

今、パリにいます。


・・・いえいえ、そんな訳はなく、前回書いたようにカナダに来ております。
上の画像は、パリのメトロの入口と同じものが、モントリオールのビルの谷間にあったので、思わず撮ったものです。

アメリカ東海岸から北上し、国境を越えてカナダに入ると、言葉も英語からフランス語に変わり、不思議とこれも似合っているように思えました。

さて今年、カナダは建国150周年のアニヴァーサリー・イヤー。
そして、モントリオールは市政375周年を迎えたとのことで、記念行事等も行なわれていていました。

モントリオール中央駅の案内所にも、そこはかとなく祝賀ムードがありました。

 

さて先日、東京は真夏日と聞きましたが、こちらは未だ春先の様相で・・・野原は一面のタンポポ、公園にはチューリップ、当然のように昼間でも薄手のダウン・ジャケットを着ておりました。

しかし、しかしです。
異常気象とのことで、突然、30度を超える日があったのです。ところが翌日には気温は急降下。最高気温が10度を下回り、そのまた翌日には真夏日・・・と、身体がついていけない感じでした。

ある時は、正午頃の気温が27度と暑かったのですが、、昼食後に店を出ると寒く感じるので、調べてみると、なんと17度⁈ たった一時間程で一気に10度近い降下とは‼︎ (そして夕方には、気温はなんと10度以下に・・・)

それでも、体調を崩さずに頑張れています。
春先の天候というものは、変動が激しいものですが・・・地球は大丈夫だろうかと、ちょっと心配になったりもしました。

笹倉鉄平

2017年05月23日

アメリカから

久しぶりに、アメリカに来ています。
以前は版画制作の為、ロサンゼルス近郊の工房に行く機会もあったのですが・・・近年、訪問地はヨーロッパがほとんどでした。

先ごろ出版された画集で、ヨーロッパを描いた作品をいったんまとめることが出来ましたので、気分転換も兼ねて北米へ行ってみようかと思いたったのです。

バーモント州、シャンプレン湖畔の街バーリントンにて

東海岸北部を巡っていたのですが、ここしばらくは寒い日も多く、最高気温が一桁(!!)の日もあったほどでした。日本より1ヶ月以上前の春の様子で、樹々の新芽や早春の花々が美しく、目をうばわれました。

この後は、カナダへ足を延ばす予定です。

笹倉鉄平

2017年05月19日

本屋さんで思う

ここ暫く仕上げ段階の絵に取りかかりきりで、時間的な余裕が無く・・・新しい画集の発刊が気になりつつも、書店へ足を運べないままでおりました。
ようやく先日、普段よく立ち寄る書店へ行き、美術コーナーに自身の画集が並んでいるのを目にすることが出来ました。

自分の作品集が出版される事実が分かっていても、既に何度か経験していても、日頃利用する本屋にそれが並ぶのを実際に見ると、胸の奥からじわじわっと静かな喜びが沸き上がってきます。そして、変な言い方ですが「実感がわかない」という、不思議な感じも一緒に・・・。
それは「本屋さんへ行く=自分への小さなご褒美」という図式が、若い頃から有ったことに起因している気がします。

学生時代から今でも、本屋へ行くとまず向かうのは、デザイン関係の本が並ぶエリアで(優れたデザインに新鮮な色の組み合わせ等を見つけハッとしたり)、次には大抵そのすぐ側にある美術書エリアへ(色々と触発されながら)、更に移動して旅行本のある場所へ(最新の情報や紀行文などチェックしつつ)、大きな書店で時間が許す折には、洋書絵本ものぞいてみたり・・・と、それぞれのコーナーへこの順番で足を運ぶのが習慣化しています。
未だ知らない絵や作品、未知の世界等々と新たに出会える機会、つまり本たちを手に取ることは、心が喜ぶ"ご褒美"なのです。

そして、そんな"夢や憧れとの出会いの場"に、今、自分の作品集が仲間入りしていることに、信じられないような、少しだけ気恥ずかしいような思いがあって・・・「実感がわかない」のかもしれません。

本屋の一角で、自分の画集も知らない誰かの目に留まり、手に取られ、作品を見てもらう――それが楽しく胸躍る"偶然の出会い"の一つになってくれたら―――
新しい画集が置かれた本棚の前で、一瞬ボォ~っと思い巡らせていました。

笹倉鉄平

2017年03月31日

新しい画集が・・・

新しい年を迎えたのは、つい先日のように感じますが、いつの間にか立春も過ぎておりました・・・早いものですね(ため息)。
ここ暫く絵の制作に取り掛かりっ放しでしたが、ようやく一区切りつきましたので・・・早く皆さまへお知らせしたい、と気になっておりました件を、今回ようやく書かせて頂きます。

この春、新しい画集が出版される運びとなりました!!
3月の下旬頃には書店に御目見えするとのこと(順調に進めば、もう少し早まることもあるように聞いております)。

前作「ヨーロッパ旅の画集」がご好評を頂き、その続編というイメージから企画・製作をスタート致しましたので、同サイズで全体の印象も踏襲しています。

笹倉鉄平画集 ヨーロッパやすらぎの時間
<出版社:求龍堂 / 定価:5,000円+税 / ISBN:978-4-7630-1702-4 >

 

前回は、ヨーロッパの国ごとに作品を分類しておりましたが、今作は、"時間の流れ"に沿った形になっております。
今まで画集未収録だった作品を中心に、朝の絵から始まり夜の絵へとページ毎に1日が進んでゆき・・・それぞれ春・夏・秋・冬4つの章で構成されています。

1枚の絵の中に、朝と夜や夏と冬を同居させて描くことは、当然困難ですし、何より不自然になってしまいます。つまり、時間の"経過"を1枚の絵で表現することは、私の絵ではなかなか出来ません。
しかし、複数の絵を並べてご覧頂くことが出来る"画集"では、読書をするように見て頂けますし、そこに時間の流れを感じて頂けると思うのです。

可能な限り時間がスムースに流れてゆくよう、作品選択や順番決めを行い、綴ってゆきました。
また、絵から絵へとゆっくりと流れる"時間"の中へと、自然に入ってゆける小さな一助になれば・・・と、短い一文も添えさせて頂きました。
お手に取って頂ける機会がございましたら、最初の1ページから最後の1ページまで、一度だけでも「通し」でご覧頂けますと嬉しく存じます。

そして、ページを繰る間は現実をしばし忘れて頂き・・・本を閉じた時には・・・
心地良い「やすらぎの時間」を感じて頂ければなぁ、という気持ちをこの本に込めました。
お楽しみ頂けますことを願いつつ。

笹倉鉄平

2017年02月15日