『ヨーロッパ旅の画集』発刊されました

今回、"旅"がテーマの画集のアイデアをひねっていた間、ふと思ったことがありました。
「そういえば、子供の頃に好んで口ずさんでいた歌には、旅(っぽい)ものが多かったなぁ・・・」と。

同じ世代の方なら、ご存知の歌もあるかもしれませんが、例えば・・・
あの頃(60年代)タイヤのCMに使われていた「♪どこまでも行こう」や、永六輔さんの「遠くへ行きたい」、歌い出しの詩が旅情を誘う「どうにかなるさ」、タイトルもズバリな「出発(たびだち)の歌」や「心の旅」などなど、見知らぬ地への憧憬や旅への想いを織り込んだ歌詞の曲を、何度も繰り返し口ずさんでいたものでした。

そうこうしているうちに、当時の幼心にはまだ漠然としたイメージでしかなかった"旅"への好奇心や憧れが、刷り込まれるように、頭の片隅の何処かに積み重ねられていったのかもしれません。

画集の「あとがき」にも、子供時代の記憶について少し書いていますが、若い記憶の引き出しの中身というのは、その後の言動・思考にまで、良くも悪くも大きな影響を与えていることがあります。
また、子供の頃に居間の壁に掛けられていた絵や書、カレンダーの図柄を見ては感じていたことを、未だにハッキリと憶えていたりしますし・・・
昨日のことすら忘れる現在の自分にしては、不思議なものだと改めて思ったものでした。

ところで・・・

ここのところ長い間、様々な閉塞感に覆われている日本。
特に若い世代には、現在の何かと厳しい時代を元気に乗り切ってもらえたらなぁ・・・と、自分としてはエールを送るつもりで、画集という場を借りて、一行の文章や「あとがき」などを綴ってゆきました。

ですので、同世代やそれ以上の世代の方々には、おこがまく感じられる部分も多々あるだろうことも自覚しており、そんな所は、今更とても気恥ずかしく感じております。
それでも、折角多くの方に観て、読んで頂ける機会なのだから・・・と考え、絵に込めた想い以外で、読後に何かほんの少しでも感じ入って頂ける部分があったり、気分が良くなったりして頂ければ、本望だと書いた文章でした。

そんなわけで、この『旅の画集』には、作品と一緒に私の色々な想いを載せてみました。
ご覧になられた方、どのように感じて頂けましたでしょうか?
感想や疑問に思われたこと等、何でもお気軽にメールにてお寄せ下さい。
お問い合わせには、このページで順次お答してゆけたら・・・と思っております。


また、末筆になりましたが、今回の出版に際し、謝辞をひと言だけ・・・
評論をお寄せ下さった勅使河原純先生をはじめ、求龍堂さん、ニューカラー印刷さんの関係者の皆様、我がままなお願いを幾度も快く聞いて下さり、本当にお世話になりました。
心より感謝しております。この場をお借りして、深く御礼申し上げたく存じます。

笹倉鉄平

2010年07月08日