アトリエや旅先から届いた、笹倉鉄平のメッセージを掲載しています。

アトリエから

2016年1月18日/質問にお答えします Part.8

新しい年のスタートは、久しぶりに京都で迎えました。

思い返せば昨年は、海外の方達に日本の良さを知ってもらいたい、という気持ちが絵に自然と出たような気がしております。
心が痛む事件が世界中で次々起こり、殺伐とした気持ちになりがちな昨今。
逆に自分の心は、安らぎや、明るさ、楽しさ等を、願い欲しておりますので、これから描く作品には、そういった想いがより色濃く出てくるのかもしれませんね・・・

さて、頂戴している質問がまた溜まって参りましたので、今回はその中から、いくつかお答え致します。
まずは「ちいさな絵画館」のアンケート内にて頂戴しました、中学生の女の子からのこんなお尋ねです。

Q.1 描いていて、途中で絵具がなくなったら同じ色はどうやったら作れるんですか?

A."同じ色を作る"ことは、絵具チューブから出したそのままの色以外は、混ぜる絵具の数が多いほど難しいです・・・というより、近い色・似た色は作れたとしても、全く同じ色を再度作ることは、通常不可能です。多く使いそうな色は勘で予めタップリ作ったりもしますが、時間が経つと乾いて使えなくなってしまいます。長い時間でなければ、料理用のラップで覆っておくと、乾かずに使えますので・・・時々やっております。
ただ私の場合、広い面積を一色で塗ることはほぼ無く、違う色を重ねながら描いてゆきますので、使い切ってしまった同じ色をもう一度作る、という問題は起こらないのです。

Q.2 「アンティーク雑貨の店」の中に出てくるお店は、実在するお店なのでしょうか?実在するとしたら、イタリア、フィレンツェのどのああたりにあるお店でしょうか?

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アンティーク雑貨の店
2015年 キャンバス・ジクレー


A.描かれているのは、実在しない店です(私の作品ではよくあることなのですが)。しかし、モデルにした店がフィレンツェに3軒ほどございます。
街の中心部から、少し東の方向へ行った辺り(職人の店が多いエリア)で、気に入った店の、気に入った部分を参考に、"こんな店が在ったらいいな"と、自分の理想の店を想像しながら描いてゆきました。
ちなみに、お店の名前はイタリア語で『古き良き時代』と名付けて描いています。

次は『Teppei.Net』へのファン・メールにて頂戴しておりました2件です。

Q.3 (作品)「水の奥の世界」は、水面に映る樹々などは、逆さにして描かれたのでしょうか?

622anoter_scene_in_the_water.jpg

水の奥の世界
2015年 キャンバス・ジクレー


A.いえいえ、逆さまにはせず、普通に描いております。
水面に映る風景を、キャンバスの上下を逆にして、実像そのままに描いてしまいますと、人間の目線(視点)の高さ分のズレがありますので、映っている感じにならず違和感ある絵になってしまうのです。水面に映った景色や姿は、映りこんだモノそのものとして、そのズレを調整しながら描いてゆきますので、途中々々で逆さにして不自然さが無いかどうか確認は致しますが、逆さまにして描くことはありません。

Q.4 先生は気分転換が旅行でしょうか?先生が興味を持つことは何なのかな、と・・・

A.旅は、自分にとっては、むしろ興味の対象なのだと思います。自分の未踏の地、知らない街や村、その文化・伝統等、調べて気に入った場所に関して、興味は尽きません。
では気分転換かというと・・・(結果的にはそうなっていると思いますが)絵を描くためにする旅は、いわゆる休暇として旅をすることと随分感覚が違います。余程自分に「これは気分転換のために行く旅だぞ」と言い聞かせていないと、そうはならないと思います(笑)。

また、興味を持つ対象は、旅のこと以外にも人並みに色々ありますが・・・やはり一番は美術に関することです。中学生時代に興味を持ってから、もう45年以上も経つのに、今も夢中のままです。
旅先でも美術館には足を運びますし、国内でも洋画・日本画を問わずオールド・マスターから若い画家、工芸・写真まで、時間的余裕がある時には観たい、触れたいと思っています。

逆に純粋な気分転換には、散歩や、音楽、映画鑑賞、等・・・心地よい時間を五感で楽しむコトを選んでいるようです。


以上、徒然なるままにお答え致しました。

笹倉鉄平

<スタッフ注> 掲載している質問につきましては、お問合せの内容部分のみを、そのまま抜粋させて頂いております。

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