アトリエや旅先から届いた、笹倉鉄平のメッセージを掲載しています。

アトリエから

2008年08月19日/残暑お見舞い

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この写真は、先月訪ねたノルウェーのオーレスンという町の、ちょっと小高い丘の上で撮りました。
暑いので、せめて爽やかな写真でもと思いまして・・・

真夏にヨーロッパへ行く機会があれば、以前から訪ねてみたいと思っていた港街が北欧にいくつかありましたので、パリでの個展後の帰り道に立ち寄り、北の国の短い夏を味わいながらスケッチなどしてまいりました。

帰ってきた時は、気温や湿度の差に身体がすぐには馴染みませんでしたが、それでもやはり日本の夏はいいものです。
どんなに暑くてもそれを前向きに楽しもうと工夫された、日本独自の夏の風物(花火・盆踊り・浴衣・かき氷・水羊羹・そうめんetc.)は、他では味わえませんからね。

※     ※     ※     ※     ※

さて先日、お盆にお寺へ行った際、玄関の下足所に「照顧脚下(しょうこきゃっか)」と書かれた板が下がっていました。
玄関などでよく見かけるものですので、「足元が暗いから気を付けて」といった様な意味で掲示されているのかと思っていたのですが、お寺の方に伺ってみますと、禅の教えの一つとのことで、「他人の"足元"は見え易いから、つい批判的に見てしまうこともあるが、反面自分自身の"足元"は意外と見ようとしないもの。時折自分を顧みることも忘れないように。」という意味もあるのだということでした。

ハッとさせられるそのお答の内容に、勉強になる話を伺ったものだと、大変ありがたい気持ちになりました。
人は、経験を重ねてきますと、ついつい自分の考えこそが正しいと思い込んでしまう傾向があるように思います。
しかし、おのれの落ち度に気づきその非を素直に謝れる人に出会った時、無条件に尊敬の念すら抱くのは、恐らく、この「照顧脚下」が その人の身に備わっているからなのでしょう・・・なんだか、ストンと納得がいったのでした。

“昔の人は、ストレスをすぐに抱えてしまう我々現在人よりも、よほど物事がよく見えていたのだろうか?”
などと、思ってしまった夏の一コマでした。

笹倉鉄平

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