アトリエや旅先から届いた、笹倉鉄平のメッセージを掲載しています。

アトリエから

2007年12月07日/この一年を振り返って

早いもので今年も既に12月、気忙しい年末に向かってどんどん時間が過ぎてゆき、思わず知らずため息が出てしまう時期を迎えております。
改めて、今年は何をしてきたのだろうか?と振り返れば・・・"あんな絵も描いたこんな絵も描いた"と、次々に頭に浮かんできます。
それから、そうそう、自分の中で大きな出来事だったのは、昨年の「版画ミュージアム」に続き、春には「ちいさな絵画館」をオープン出来たことでした。
とても小さいとはいえ、一応自分の個人美術館に違いありませんので、今年の個人的な重大ニュースのNo.1ではないかと思っています。

開館して早半年以上が過ぎましたが、お陰様で広い年齢層のたくさんの方々にお越し頂いておるようで、大変嬉しく思っております。
中には、かなり遠方から訪ねて来て下さった方々もいらっしゃると伺い、頭が下がるばかりです。
この場を借りて、ご来館・応援を下さった皆さんに御礼を申し上げます。

また、館内でアンケートも頂戴しており、読ませて頂きますと、初めて観てくださった方々の新鮮なご感想も多く(勿論いらっしゃる度に書いて下さる既存の皆様のご感想も含めて)、大変参考になりますし、私の方が逆に励まされたり元気を頂戴したり致しており、感謝するばかりです。

現在は「音楽のある作品」展と銘打ち、音楽を意識しながら描いた絵を集めて展示を行っております。
その中で、今回一番奥の部屋に掛けた「ヴァイオリンの森に」という原画作品について、その展示経緯に少しだけ触れておきたいと思います。
通常、個人蔵の作品をお借りして展示を行うことは考えないのですが、今回はたまたまのタイミングで俳優の辰巳琢郎氏から、お持ちのものをお借りして展示することが叶いました。

この作品、実は1994年に氏がプロデュースを行い大成功をおさめた、『ドン・ボスコ海外青年ボランティアグループ』チャリティ・コンサートのイメージアートとして、その主旨に賛同をして描いたものでした。
もう10年以上も前になってしまったことにも驚きつつ、今回の絵画館の企画テーマにあまりにもぴったりだった為、ご好意に甘えて、展示をさせて頂ける運びとなり嬉しく思っております。

ところで、ちいさな絵画館の来年からの展示は、年間を通した一つのテーマに沿って、07年に展示出来なかった作品を中心に、初公開のスケッチや懐かしい版画も取り混ぜて展示する企画と致しました。
(詳しい内容やスケジュールは、デザインを一新させて先日リニューアルを行いました、絵画館ホームページにてご確認頂けますと幸いです。)

今後も、絵画館では、百貨店や大きな催事場での展示とは全く"異なる楽しみ方"をして頂ける形を目指してゆこうと思っています。
油絵には油絵の、スケッチにはスケッチの、版画には版画の、それぞれに違う良さがあるのと同様に、大会場、ギャラリー、版画ミュージアム、絵画館など、観賞の形や楽しみ方にも、やはり各々に独自のスタイルと良さがあると思っておりますので・・・。

さて、話は変わりますが、前から一度触れたかった件がございました。
上記でも私自身使用している様に、現在"原画"という言葉は、美術の業界でも「画家が自筆で制作した絵」といった意味合いで、普段当たり前に使われています。
本来的には、版画や複製画に対して、その元となった"画"ということでの"その原画"だったはずで、この世に一点しか存在しないオリジナルの作品を呼ぶには、(あまり使いませんが)"肉筆画"と表現するのが適切なはずです。
一般的に分かりやすい様にということで、世の中そうなってしまったのでしょうか?
私の場合は、確かに版画を作っている作品が多いので、その作品に関してだけ言えば、"原画"でもまあおかしくはないのですが。
正直、"肉筆"という言葉にも違和感を覚えなくはありませんし・・・自分で描いたものだから、"自筆画"とか???もしくはただ単に、"絵画"となってしまうのでしょうか?
何か良い呼称があればいいなぁと、いつもついつい気になってしまうのです。
・・・だからと言って、どうこうしたい、ということでもないのですが(笑)。

ということで、今現在は、制作中の絵を年内に仕上げて気持ち良く今年を締めくくりたい、と思って励んでいるところです。
「終わり良ければ、全て良し」という言葉に習いたいと感じてしまうのは、どこか"日本人のサガ"の部分なのでしょうか。

また、今年もこのホームページをご覧頂き、応援やメールをお寄せ頂き、本当にありがとうございました。
・・・ん?まだ少々早すぎましたね?(笑)

笹倉鉄平

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