アトリエや旅先から届いた、笹倉鉄平のメッセージを掲載しています。

アトリエから

2003年09月09日/旅じたく

今年の日本の夏は、涼しかったり、雨が多かったりと、業種によっては困られた方々もいらしたということでしたが、特に東日本では、日照不足による米・野菜の生育への影響が気になるところです。
いわゆる"夏の日"も少なかったまま、秋を迎えようとしているというのに、逆にヨーロッパでは近年稀にみる猛暑だったりと・・・この後、秋・冬どうなるでしょうか? なかなか予想がしづらいですね。

そんな中、夏のホリデイ・シーズンも終わってしまいましたが、多くの方が様々な旅に出られて思い出をたくさん作って来られたことでしょう。
今回は、その「旅」というものについて少し書いてみましょう。

旅についての質問は、正直とてもたくさん頂きます。
自分ではかなりいい加減な旅人だと思ってますし、いわゆる「旅の達人」なるものでは決してありません。
旅というのは、あくまで"絵の制作と完成"というゴールがある前提のものとなるからだと思います。
ですから、これから書くことはあまり皆さまの旅の参考などにはならないと思われますが、"へぇ~"と思って読んでみて下さい。
また、一口に「旅」と言ってもあまりに広範囲で漠然としていますので、まずは"準備編(?)"として「旅じたく」について書いてみます。

先ずは荷造り。
基本的に"常に身軽に荷物は最小限に"軽くすることばかりを考えてしまいます。
これは、言うまでもなく、絵の題材となる風景を求めて思いつきひとつで動き回るからです。
さらに、旅先で手にする現地でしか入手出来ないようなガイドブックや、観光案内所で集めた資料などで、日に日に鞄はふくれてゆきます(しかも、これらの紙類が集まると意外に重いということは、皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか?)。
それを考えただけでも、"軽く軽く軽く・・・"と呪文のように唱えながらの荷造りになってしまうのです。

飛行機の到着と出発が同じ都市の時や、ひとつの都市を中心に地方へ行く場合は、ハードケースのトランクの中にさらに、機動力のある軽い素材の旅行鞄をつめておいて、トランクはその起点のホテルへ預け、更にそこから小旅行へ出発・・・といった方法をとることもあります。
現地での移動に列車やバスを多く使う時などは、結構これが助かるのです。
(ヨーロッパの駅は、日本と違い街はずれに位置している為、宿探しなどしつつ移動していると、車輪のついたトランクは石畳の道に難儀して、とても足手まといになるからです。)

また、国内外・長期短期を問わず出かけることが普段から多いので基本的な旅の道具(洗面用具、薬類など)は常に用意しておき、いつでも短時間で"出発OK"な状態になるようにしています(せわしない感じもしますが・・・笑)。

他には、画材・スケッチブックが必要なことは言うまでもありません。
これも結構、現地で調達してしまうことが多いのですが、使い慣れた物もあるので多少は携帯することも必要になります。
それは例えば、小さな鉛筆削り、スケール(透明なナイロンに黒い線で十文字が入っているもの)、練り消しゴム、キャップ付鉛筆、コンテ、軸に水が入る筆・・・等々。
細かいものが多いので、鞄や上着は出来るだけたくさんの便利なポケットがついているものにこだわってしまいます。

最後に一番心がけていることは、前もって旅先の情報(歴史・文化・土地柄・風土など)を簡単な知識として得ておくことです。
現地が舞台となった映画や小説を見たり読んだりしておくだけでも、行ってからの充実度が随分上がると思います。
旅先で、「これは何?」と思ったり、意外な相手の反応が返ってきたりする時でも、おおよその推測がついたりするからです。
現地で言葉がわからなくても、言葉以上の大きな助けになる場合もありますから。
・・・と、わかっていてもいつもなかなかこの下調べの時間が取れず、飛行機の移動中に一夜漬けになってしまうこともありますので、偉そうなことは全然言えないのですが・・・。
時間が許すならば、映画の一本でも見るだけで違ってくると思います。

この後は、あちらこちら移動が多い様子ですので、また旅のご報告をすることにしましょう。
では、皆さまも夏のお疲れが出ませんように・・・。

笹倉 鉄平

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